ベーシックインカムは貧困対策として有効か?

ベーシックインカムという制度は貧困対策として有効なのかを見ていきます。

日本に存在する貧困

まず、「貧困」という言葉についての意味から見てみます。「そんなの、貧乏な人たちのことでしょう」と思う人もいるかもしれませんが、ちょっと抽象的すぎると思います。

経済的な理由から専門大学への進学をあきらめた女子高校生が、「現実を変えるために、子どもの貧困は日本にも存在するのだと理解してほしい」とNHKのニュース番組で訴えた。しかし、インタビュー中に映り込んだ彼女の自宅の文房具や、彼女のものと思われるSNSで1000円以上のランチを食べていた様子から「貧困ではない」と判断した人々が、NHKの捏造であると批判。国会議員までもが言及する騒ぎになった。

引用:貧困の基準はどこにある?――「貧困女子高生」報道から考える – SYNODOS

何を持って「貧困である」とするかは個人の主観によって変わってくるため、一言で「○○なら貧困だ」とは言えないと思います。

2種類の貧困

貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」の2種類が存在します。絶対的貧困とは最低限の生活すらままならない人たちのことを指します。食べるものにも困っている、そういった感じです。

一方の相対的貧困とは、2人の人を比べて裕福でない人のことを指します。わかりやすく説明すると、Aが年収300万円、Bが年収150万円の2人がいたとします。

両方一人暮らしだと考えた時に、Aさんが「年収300万円だけど生活が苦しい」というと、Bさんはきっと「俺は150万円でやっているんだぞ!」と考えるかもしれません。先に上げた引用部分はまさにこの例と似ているのではないでしょうか?

また、最近では親の収入が低いために子供が貧困状態に陥っている、いわゆる「子どもの貧困」問題も含めると、3種類の貧困の定義があるといえます。

ベーシックインカムで助かるのは「絶対的貧困」のみである

それでは、もしベーシックインカムが導入された場合、貧困問題は解決するのでしょうか?

答えは「一部の貧困のみが解決する」といえると思います。

国民全員が最低限の生活が保障されるため、食べるのにもこまっている「絶対的貧困」は解決されるでしょう。これは実際にベーシックインカムの実験を行ったカナダの例でもそういった結果が出ています。

しかし、「相対的貧困」と「子どもの貧困」に関してはベーシックインカムだけでは解決しないでしょう。

まず、相対的貧困というものは資本主義である日本では必ず起きます。むしろ、格差があることは当たり前であり、たとえ現在の年収が1000万円であったとしても、日本の平均年収が2000万円であればその人は貧困であるといえます。むしろ、相対的貧困というものは問題ではないのかもしれません。

そして、子供の貧困に関してはすべてが解決するわけではないと考えられます。現在の子どもは大学まで進学させるのが主流であるという流れになっており、それができない家庭は貧困にあるという考えがありますが、ベーシックインカムは「最低限の生活費を保障するもの」であり、「子どもの養育費や学費を保障する」ものではありません。もし子供がいる家庭で子供を大学まで進学させてあげたいと考えているのであれば、今まで通り働いてお金を稼ぐしかないでしょう。

とはいえ、ベーシックインカムがあれば生きていくことには困らなくなります。もし本格的に日本に導入されるとなるならば、家庭の事情などもよく考えたうえで行動するべきでしょう。

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