ベーシックインカムが導入されれば働かない人が増え、無職である人が増加する可能性があります。
無職に対するイメージ
みなさんは「無職」と聞くとどのようなイメージを抱くでしょうか? 現在の日本では無職と聞いていいイメージを抱く人は少ないでしょう。
もしかしたら無職はニートと同じと考えている人もいるかもしれませんが、ニートの定義は「学生ではなく、求職も行っていない若者」なのに対し、無職は単に職業がない人を指します。そのため、ニートは無職という言い方は正しいですが、無職はニートという言い方は間違っていることになります。定年退職した高齢者も公的には無職ですからね。
もしベーシックインカムが導入された場合、無職という立場の人はどうなるのでしょうか?
「労働の多様化」
ベーシックインカムが導入されるとニートはどうなる?では、ニートについての社会問題を解決するためにはじっくり対策を立てる必要があるという感じで結論付けましたが、これはニートになる人たちが単に「働きたくない」という理由で働いていないわけではないことから結論付けたものです。
これが「無職」となるとまた話は変わっています。無職になっている人たちはニートになる人以上に様々な理由があるためです。
転職しようとして前の会社を辞めたけどまだ見つかっていない人、起業の準備をしようとしている人、すでに定年退職して年金生活を送っている人、死ぬまでに十分のお金を稼いだからセミリタイヤしている人など、様々な人がいます。共通しているのは公的には「無職」であることです。
昔と比べて、働き方も随分と変わってきました。ベーシックインカムの導入は働くか働かないかという選択肢も選ぶことができるようになります。働いている人にとっては無職はネガティブなイメージを持っているかもしれませんが、逆に無職の人は気にしていないかもしれません。
日本で意識が変わるのは時間がかかると思われる
時代が変化していく中で、今の日本では「中学を卒業したら高校に入学、高校を卒用したら大学に入学、大学を卒業したら正社員で約40年働き、定年退職」という一昔前の生き方が根強く残っているような気がします。転職する人が多くなったため、一つの会社で40年というイメージは薄れているかもしれませんが、それでも正社員になりたいと思う人は多いでしょう。
確かに正社員は福利厚生も充実しており、給料も安定していることは事実ですが、それ以外の生き方をしている人も少なくありません。
「無職」というイメージもそうです。もしベーシックインカムが導入されれば無職でも生活することは可能です。「働かずに生きていくぞ」と考えている人もいるかもしれません。しかしそれもまた選択肢の一つだと考えられます。そういう人たちに対してネガティブなイメージを抱くのはなんだか間違っているような気がするのは私だけでしょうか?