ベーシックインカム導入事情 ドイツ

ベーシックインカム制度は海外でも導入するかどうかの議論が行われています。 今回はドイツという国での導入事情を見ていきます。

※この記事では政党名が出てきますが、「日本の・・・」とついていなければ基本的にドイツの政党のことを指しています。

まだ他と比べると本格的な検討は行われていないが・・・

2016年に導入の国民投票が行われたスイス、2016年9月現在実験中のオランダと比べるとまだベーシックインカムの導入に対しての正式な検討は行われてはいません。しかし、日本と違ってベーシックインカムの導入の検討がすぐ近くで行われているドイツにに対してもベーシックインカム導入の可能性が全くないわけではないようです。

ベーシックインカムの波はドイツにも着実に来ている

2016年9月現在、ドイツ連邦議会の各党の議席数は以下の通りとなっています。

院内勢力

与党 (503)
 キリスト教民主同盟 (254)
 社会民主党 (193)
 キリスト教社会同盟 (56)
野党 (127)
 左翼党 (64)
 同盟90/緑の党 (63)

引用:ドイツ連邦議会 – Wikipedia

このうち、野党の「左翼党」と「同盟90/緑の党」がベーシックインカムの導入を主張し続けているようです。

左翼党は社会主義政党でありますが、旧ソビエト連邦みたいなイメージとは違い、民主主義は否定していない政党です。「開かれた政党」とも呼ばれ、同じ党内でも微妙に考え方の違う人たちが寄り集まっているようです。

同盟90/緑の党は「環境を大切にしよう」とうたっている政党です。一時期は他政党と連立を組んで政権与党になるほど元気があった政党ですが、その後は野党に転落、それから福島第一原発問題を挙げての原発反対の訴えなどで盛り返してきました与党になった経験はありますが、あくまで連立を組んでの与党であり、獲得議席数は小幅に増えたり減ったりを繰り返しているようです。

この二つの政党が仲が良いのか悪いのかはわかりませんが、両方ともベーシックインカムの導入には賛成しているようであり、この勢力は連邦議会全体の約20%を占めており、与党も無視できないでしょう。ただし、他国と同じく導入に対する課題点(財源など)やデメリットもあるため議会でも国民の間でも議論が行われているようです。

ドイツで導入の検討が始まれば影響は大きいかも

先ほどの院内勢力では「キリスト教民主同盟」「社会民主党」「キリスト教社会同盟」の3党が連立を組んで与党となっていました。このうち、キリスト教民主同盟とキリスト教社会同盟は日本の自民党と公明党のように結びつきが強いのですが、それ以外のところとはくっついたり離れたりを繰り返していて、議会の勢力図は比較的変化しやすくなっているようです。

実際に2009年から2013年まではキリスト教民主同盟とキリスト教社会同盟は2016年現在議席を一つも獲得していない自由民主党(当時は93議席を獲得していたようです)と連立を組んでいました。

こういった勢力の変化が起こりやすい環境においては与党も決して野党の言うことを無視することはできないでしょう。ひょっとしたらベーシックインカムの導入が本格的に検討されるかもしれません。

ヨーロッパの中で大きい国であるドイツでこういった動きがあると、他の国にもベーシックインカムの流れが波及する可能性は十分に考えられます。

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