ベーシックインカム導入事情 カタール

ベーシックインカム制度は海外でも導入するかどうかの議論が行われています。 今回はカタールという国での導入事情を見ていきます。

カタールってどんな国?

そもそもカタールってどこにある国なんだ?という人のためにカタールについての簡単な説明を入れておきます。

上の地図ではサウジアラビアが目立っていますが、その脇にあるペルシャ湾に浮かぶ小さい半島にカタールという国は存在します。付近には他にイランやアラブ首長国連邦などといった国があります。

この地域のイメージといえばイスラム教というものが思いうかぶと思いますが、カタールもその例外ではなく、カタール籍を持っている人の9割以上がイスラム教を信仰している国です。

そして、首都の名前はドーハです。サッカーに詳しい人なら知っているであろう「ドーハの悲劇」の舞台でもあります。

ベーシックインカムは導入されていないカタールだが

カタールには「ベーシックインカム」と呼ばれる制度は導入されていません。しかし、そのカタールではベーシックインカムの構想とよく似た仕組みが出来上がっています。

カタールは消費税、所得税が無課税、電気、水道、光熱費が無料、病院の診察台が無料、幼稚園から大学までの授業料が無料など、非常にお金がかからない生活を国民が満喫できて、国がそれを支援しているという状況があります。また、結婚すると国から土地が貰えるみたいです。ヨーロッパには、福祉が非常に充実している国があります。そういった国でも同じような恩恵を受けている場合もありますが、その場合は消費税が20~30%くらいと非常に高いのが特徴で、カタールの場合は0ですからね。

引用:ベーシックインカム導入国、実施国はないが近い国はある

光熱費が無料というのはかなり大きいですね。これに住宅と食費の支援があればまさにベーシックインカムのような制度になりそうです。

それ以外にもカタールでは税金がとても低く、医療も受けやすい環境にあり、授業料が無料とあります。これなら子供を持つ親も安心して教育を受けさせることができますね。

こうした国からの破格の待遇にはもちろんちゃんとした理由があります。それはオイルマネーです。世界の原油(石油)生産量 国別ランキング・推移によると、カタールの原油生産量は2015年で世界17位と高い位置にあり、この原油の輸出によって国内が潤うため、こういった政策が可能となっているのです。やはり資源を持つ国は強いですね。

カタールのこの制度からいえること

カタールの政策から言えることは大きく2つあります。

まずは、ベーシックインカムの視野を広げる要素になるということです。ベーシックインカムの本来の考え方は最低限必要な生活費を支給するという「今現在発生する生活費分を支給する」というところに目が行きがちですが、カタールのように光熱費を無料とまではいかなくとも、その価格を下げてみるという選択肢が見えてきます。支給するのではなく、国民全体にかかる生活費を下げる方法でかんがえてみるのもいいかもしれません。

もう一つは「カタールのこの方法は長続きしない」ということです。オイルマネーで潤っているカタールですが、石油だって無限にとれるわけではありません。現在の政策を続けていくためにはいつか尽きる石油だけに頼るのではなく、将来を見越して動いていく必要があるということです。実際に同じようなことをして財政破たんをしたナウル共和国の二の舞にならないようにしなければならないでしょう。(ナウル共和国に関してもまた別の記事でまとめたいと思います。)

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