ベーシックインカムの支給金額はいくらが妥当か?

ベーシックインカムを導入する場合、その金額というものも重要となってきます。いくら支給するのが妥当なのでしょうか?

最低限の生活を送れる金額とは?

ベーシックインカムの構想は「働かなくても最低限の生活を送ることができる金額」というものですが、この最低限の生活を送ることができる金額というラインを決めるのはそう簡単なことではありません。

生活費の平均額

まずは、生活費の平均額を見ていきましょう。

総務省「家計調査」のデータによると、2015年の勤労者世帯のうち2人以上の世帯の消費支出は1ヵ月平均315,379円となり、前年に比べ増加しました。

引用:月々の生活費は平均していくらくらい? – 公益財団法人 生命保険文化センター

生命保険文化センターに出ている数値のうち、細かい部分の全国平均の生活費の額を見ていくと、以下のようになっています。(勤労者世帯かつ2人以上の世帯のみ)

項目 金額(円・全国平均)
食料 74,300
住居 19,500
光熱・水道 23,000
家具・家事用品 11,000
被服及び履物 13,600
保健医療 11,000
交通・通信 50,000
教育 18,200
教養・娯楽 30,400
その他 64,300

あくまで平均的な数値です。これ以上に生活費がかかっている人もいれば、いやいやものすごく節約しているからこんなにかかっていないよという人もいるでしょう。地域や年代によっても差があり、地域で言えば関東の大都市圏が、年代で言えば50代が日本全国の中で最も生活費が高くなる傾向があります。

2人以上で31万円なら1人は・・・?

上の数値は2人以上の世帯をすべて統計に入れているため、上記の数値から単純にこの金額を渡せばいいという結論を出すことはできません。また、1人あたりの生活費は一人暮らしをしている人が最も高く、多くの家族と暮らしているとその分減っていく傾向があります。

例えば、地方からやってきた東京に住む新入社員という例でかんがえると、この人は一人暮らしで賃貸に住んでいる可能性が高いです。

全国賃貸管理ビジネス協会によると、2016年11月の調査における家賃の金額は1部屋の場合だと全国平均で49,471円となっています。当然首都圏となると高額になり、東京都だと68,782円とかなり高くなります。

ただし、これが3部屋になったからと言ってこの金額が単純に3倍になるわけでなく、東京都の場合を考えると3部屋の家賃平均額は95,884円ですが、これが2人で住むとなると1人当たりは半分の47,942円となり、一人で1部屋の家を借りるよりかは約2万円ほど安くなります。

国全体から見てもこの2万円の違いだけでも大きく変わってくるため、ベーシックインカムの金額を高めに設定すれば政府側が「財源はどうするの?」となり、逆に低めに設定すれば国民側が「これでは少し足りないよ!」となります。そして両者が納得のいく支給額のラインを決めることはじっくり時間をかけてやらないと後々に大きな問題を引き起こすことにもなります。

生活費も住人一色

いくら統計の数値を出したとしても、家庭の事情というものは数値では測れないほど複雑なものです。もちろん、いつまでも議論をしていても進まないので世帯や地域ごとに支給額の妥当な金額を決めていくといった方法などでどこかで妥協をしてある程度決めていかなければいけませんが、少し前に軽減税率の導入の際に政府でかなり議論が起きてなかなかまとまらなかったところを見ると、ベーシックインカムをいざ導入するとなったとしても国民に納得のいく支給額を政府が決めることができるのかは微妙だといえます。

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