ベーシックインカムを導入すれば、企業をする人は増えるのでしょうか? 今回はベーシックインカムと起業についてみていきます。
現代の日本の起業意識
少し古い統計ですが、日本の開業率のデータが存在します。
これを見ると、昔に比べて日本における開業率はバブル期を境に減少し、その後は横ばいの状態にあるといえます。それどころか、廃業率がじわじわと上がってきている部分も目立ちます。
これを世界と比べてみるとどうでしょうか?
同じ先進国であるアメリカやイギリスと比べると日本の開業率はやはり低い水準となっていることがわかります。(廃業率も日本に比べると高いですが、開業率も同じくらいあるため、アメリカやイギリスは起業意識が高いといえます。)
日本人が起業しない理由
なぜ日本では起業する人が少ないのでしょうか?
まず、理由として考えられるのは起業にはリスクが伴うことが挙げられます。事業内容にもよりますが、起業にはある程度の資金も必要となり、またサラリーマンのように毎月同じだけの収入を得られる保証もありません。
そのほかにも、そもそも日本に起業家が少ないため起業をする方法がわからない、日本では起業に対する考え方が否定的な人が多いという事も挙げられます。
ベーシックインカムを導入すれば起業する人は多くなるか?
日本においての話ですが、ベーシックインカムを導入したからといって起業する人が増えるとは限らないかもしれません。確かにベーシックインカムを導入すれば事業でぜんぜん儲けが出なかったとしても最低限の生活は保障されます。(借金が出てしまうと話は変わりますが・・・)
しかし、先ほど挙げた理由の「起業する方法がわからない」「起業に否定的な人が多い」という部分に関して言えばお金で解決できる問題ではないでしょう。
起業する方法がわからなければベーシックインカムをもらっても働き続けるか働かなくなるかの2つの選択肢しか思い浮かばないことでしょう。
起業に否定的な人が多い環境にいるとたとえベーシックインカムをもらってほぼノーリスクで事業を行えるとしても周りを気にしてなかなか挑戦しづらくなるでしょう。
起業を促進するのであれば、ベーシックインカムは事業に失敗しても路頭に迷うリスクを減らすことはできますが、起業をするための知識を教えたり考え方を変える必要もあると考えられます。