ベーシックインカムで失業者が抱える問題を解決することはできるのかを見ていきます。
失業者問題
失業者とは、現在無職になっている人のうち「仕事に就く意欲がある」人たちのことを指します。「働きたいけど働けない」と思っている人たちのことですね。日本における失業者の推移は以下の通りとなっています。
2010年あたりから改善傾向にはあるものの、1995年以降依然として3%を超える数値となっています。
失業している人たちは様々な不安を抱えていますが、その中にお金の問題というものは当然無視できないものとなります。
日本では失業すると失業手当をもらうことができる制度がありますが、いつまでももらえるわけではありませんし、そもそも失業手当をもらうことができる条件というものがあり、例えば「病気やけがで働きたいけど働けない」人は受給することができません。
今、生活で困っていること(複数回答)
引用:日本労働組合総連合会
上の表は2001年に当時の求職者に対してのアンケート調査から得られた結果です。
グラフを見ると、「日常の生活費が足りない」「失業保険が切れたら生活できない」「医療費の負担が重い」など、ほとんどの人がお金に対する不安を持っていることがわかります。新しい職場が見つかるまで失業者の人たちは常にこういった不安を抱えているのです。
ベーシックインカムならばこれらの問題を解決できる
こういった失業者たちの不安に対して、ベーシックインカムというものはこれらの不安を一気に解決できる大きな救済措置となることは間違いないでしょう。
ベーシックインカムで一人一人が最低額の生活費をもらえるようになれば、まず「日常の生活費が足りない」という理由で困る人はいなくなるでしょう(リッチな日常を送っていた人は生活レベルを下げる必要は出てきそうですが・・・)。また、「失業保険が切れたら生活できない」事もなくなります。
グラフの2番目に多かった「自分の健康や精神的なストレス」を解消するための余裕も生まれる可能性が考えられます。
残る問題
ベーシックインカムなら不安を解消できると書きましたが、当然すべての問題が解決できるわけではないでしょう。まず、新たな就職先を見つけることができるかという問題があります。これはお金で解決できる問題ではありません。
また、重度の病気にかかっている人などは医療費が高額になることが考えられるため、ベーシックインカムだけでこの医療費をカバーできるかという問題なども考えられるでしょう。
失業の理由が何であれ、お金の心配というものは必ずついてきます。「新しい職に就きたい」と考えている人にとっては、(無いよりはマシですが)受給審査がありかつ期限がある失業手当よりも無条件でもらえるベーシックインカムの方が安心できるのではないでしょうか?
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